| 子供を狙う誘い出し

オンラインプレデターから子どもを守るには

Ondrej Kubovič | 13 Dec 2021
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インターネットはあらゆる人にとっての巨大な情報源です。当然ながら、その情報を良い方向に利用する人もいれば、性交やわいせつな行為などをする目的で、親切を装って子どもを手なずける「チャイルドグルーミング」やストーカー行為に悪用する人もいます。オンラインプレデター(インターネットを介した性犯罪者)や誘惑から子どもたちを守るために、親、教師、周囲の大人は何ができるでしょうか。

 

インターネットはあらゆる人にとっての巨大な情報源です。当然ながら、その情報を良い方向に利用する人もいれば、性交やわいせつな行為などをする目的で、親切を装って子どもを手なずける「チャイルドグルーミング」やストーカー行為に悪用する人もいます。オンラインプレデター(インターネットを介した性犯罪者)や誘惑から子どもたちを守るために、親、教師、周囲の大人は何ができるでしょうか。

巷にあふれる情報の多くは、すでに時代遅れです。オンラインプレデターから子どもを守るための情報の大半は、かつてのインターネット時代、つまりスマートフォンが登場し、インターネット、GPS、高精細オーディオ/ビデオ機能がポケットに収まる時代の前のものです。

統計を調べてみると、オンラインプレデターはSNSのサイトから多くの情報を入手する傾向にありました。

未成年者に対するオンライン性犯罪の82%は、被害者のSNSを利用して、好き嫌いに関する情報を得ていました。*

ネット上の性犯罪者の65%が、被害者のSNSを利用して、自宅や通っている学校の情報を入手していました。*

しかし、見知らぬ人との間で無意識にどれだけ多くの情報を共有しているかに比べれば、情報収集の手段そのものはさほど重要ではありません。オンラインプレデターは、注目を集める行動をして他人とつながろうとする子どもを探しています。悲しいことに、そうした子どもたちは一般的に、心配してくれる大人が周囲にいない可能性が高く、誘われたことを報告する可能性は低くなります。また、標的となるこのような子どもたちは、関心を持たれたこと自体を嬉しく感じ、加害者の真の目的に気付かないため、報告しようとしないこともあります。

オンラインおよびオフラインでの子どもの保護

一般的に、子どもが被害に遭うリスクを減らすには、年齢に応じた方法でインターネットへのアクセスを監視・管理することが効果的です。しかし、すべての勧誘行為がインターネット上で行われるわけではないため、そのサインを見分けられるように子どもたちを教育する必要があります。子どもが幼い頃から、友人だと思っている人であっても(プレデターは友人のふりをします)、他人と共有してもよい情報とは何かを知っておくことが重要です。

以下のことをする際のルールを決めておきましょう。

1.       写真を送信または投稿する

2.       自分や家族の連絡先や個人情報を教える

以下の約束事の大切さを子どもに理解させましょう。

1.       オンラインでの付き合いは、実生活でも友人である人に限る

2.       オンラインで見知らぬ人とは個人的な話(特に、セックス、暴力、違法行為に関わる話)をしない

SNSのメンバーになれる年長の子どもたちは、オンラインで知り合った人たちと実際に会いたいと思うかもしれません。初めて会うときには保護者が同行し、安全で年齢にふさわしいかどうかを判断することが大切です。

ルールを決めるのは、子どもたちが見知らぬ人を恐れるようにするためではなく、健全な警戒心を持ってコミュニケーションを精査する能力を身につけさせるためです。セキュリティ業界では、「信ぜよ、されど確認せよ」(Trust but verify)という言葉がよく使われます。これは、相手の言葉を鵜呑みにするのではなく、そのコミュニケーションが本当に信頼に足るものかどうかを検証することを意味しています。

親の心配と自立

ルールの中には、10代の子どもたちの自主性を制限するものがあると思われるかもしれません。しかし、良い子育て(メンタリング)とは、自立した大人になるためのツールを提供することと、愛され守られていると子どもたちが感じられるように共に過ごすことのバランスをとることです。

子どもが小さいうちは、そして、ルールが設けられている理由を子どもが理解し内面化するまでの期間は、過保護になっても問題ありません。10代の若者も大人も、詐欺に狙われていることに変わりはありません。したがって、そうした詐欺を回避し、プライバシーを守る方法を学ぶことは、子どもの今後の人生に役立ちます。

子どもと良好な関係を築き、オープンなコミュニケーションをとることは、子どもたちを犯罪者から守る上で最も重要であると言えます。ソーシャルエンジニアリングは、強い恐怖心や信頼感を与えることで成り立ちます。このような重要なテーマについて子どもと話すときは、対立しないようにコミュニケーションをとることが重要です。

 

ESET Parental Control for Androidを導入することで、子どもがインターネットを利用する時間を制限したり、ネットサーフィン中に何をしているかを確認したりできます。また、子どもからは、アクセスできるサイトと禁止サイトについて親と話したり、特定のサイトへのアクセス許可を追加で求めたり、遭遇した不審な行為を報告したりできます。

子どもたちが罰を受けたり批判されたりすることを心配せずに、安心して親に相談できれば、疑わしいオンラインコミュニケーションが詐欺や勧誘であるかどうかを確認することができます。子どもがオンラインプレデターに肯定的な反応を示したとしても、(詐欺に引っかかった人が被害者であるのと同じように、)子どもも被害者であることを忘れてはなりません。

*InternetSafety101.org)

 

著者について

Ondrej Kubovič /
Security Awareness Specialist

Ondrej has worked at ESET for more than three years as a Security Awareness Specialist, which requires him to follow, write and talk about the latest cybersecurity threats...

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