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子どものスマホのパスワード管理は万全?保護者がやるべきセキュリティ対策

| 28 Oct 2022
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デジタル機器やインターネット上のサービスの利用に必要なパスワードですが、適切に管理しなければ不正アクセスに利用され、個人情報を奪われたり、サイバー攻撃の踏み台にされたりする恐れがあり注意が必要です。

 独立行政法人情報処理推進機構(以下、IPA)が発表した2022年版「情報セキュリティ10大脅威」のひとつに「インターネット上のサービスへの不正アクセス」が取り上げられています。子どものインターネット利用が97.7%に達している現在(総務省, 2022)、適切なパスワード管理は不正アクセス被害の防止に必要不可欠です。本記事では、不正アクセスの現況と、効果的なパスワード管理について説明します。

 

現況

 警察庁(2022)『令和3年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について』によると、2021年に検挙された不正アクセス禁止法違反の件数は429件でした。検挙件数は2019年の816件をピークに減少傾向にあり、2020年の609件と比較しても180件の減少が見られます。しかし、この3年間の検挙人員は毎年230人前後とほとんど変化がありません。

 

 

不正アクセスに係る手口

 2021年に検挙された不正アクセス禁止法違反の事犯のうち、92.8%にあたる398件が識別符号窃用型(=パスワードの不正利用)の事犯でした。さらに、識別符号窃用型の不正アクセス行為におけるパスワード入手方法として最も多かったのは、「利用権者のパスワードの設定・管理の甘さにつけ込んで入手」の153件で、全体の38.4%を占めていました。次点は「フィッシングサイトにより入手」の70件で、これは全体の17.6%です。